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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年10月17日
研究報告:20年に及ぶ深海の温暖化で海面が上昇
(米国海洋大気庁より)
ワシントン大学の海洋学者らが過去20年間にわたる深海温度等のデータを分析した結果、深海の温暖化が海面上昇の一因になっていることが明らかになった。米国海洋大気庁(NOAA)が9月20日付けリリースで発表した。
これまでの研究で上層海洋の温暖化は示されてきたが、今回の分析では、海底まで温度上昇を観測し、深海がどの程度の熱を追加的に蓄積しているかを測定した。その結果、上層海洋が吸収した熱の16%を3,300フィート以下の深海が取り込んでいることが分かった。このような深海の温暖化が発生する要因として、南洋上の風の変化、南極低層水の濃度の変化、南極で低層水が形成される速度の変化などが挙げられている。
深海の温暖化は南極周辺で最も激しく、南極から離れるほど弱まる傾向にあることも分かった。南洋での温度上昇は10年ごとに摂氏0.03度と小さいものの、温度上昇が確認された海水は大量で、熱吸収力も高いため、相当量の熱エネルギーが深海に蓄積されていることになるという。
同研究では、過去数十年間にわたる南海の深海温暖化によって南極周辺の海面は年間1.2ミリメートルずつ上昇していると結論付けている。
DSR指標= DSR指標とは?
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研究報告:20年に及ぶ深海の温暖化で海面が上昇