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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年10月22日
研究報告:人口変動が気候変動に及ぼす影響
(国際応用システム分析研究所より)
オーストリア、ラクセンブルク発-高齢化や都市化などの人口変動が、今後40年の二酸化炭素(CO2)排出量に重大な影響を及ぼす可能性がある--米国国立大気研究センター(NCAR)、国際応用システム分析研究所(IIASA)、米国海洋大気庁(NOAA)の研究チームによる論文が、10月12日付の『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』に掲載された。
今世紀半ばまでに、世界人口は、都市部を中心に30億人以上増加すると推定されている。今回の研究では、人口増加の鈍化が、温室効果ガスの削減に大きく貢献する可能性があることが明らかになった。世界人口が2050年までに、国連で予測されている減少軌道の一つをたどれば、温室効果ガス排出量を16%から29%削減できる可能性があるという。
研究の結果、いくつかの途上国では、都市人口の増加に伴い、予想CO2排出量が25%増加することが確認された。都市居住者とともに拡大する経済成長は、CO2排出量の増加と直接的な相関関係があるという。その要因として、都市労働者の高い生産性と消費嗜好が挙げられる。
これに対し、いくつかの先進国では、高齢化によって排出レベルが20%まで低下する可能性があることが分かった。高齢化は就業率の低下につながり、生産性の低下は、経済成長の低下をもたらすからである。「人口統計は、今後40年の温室効果ガス排出量を考える上で重要になる」と、NCARのブライアン・オニール氏は話している。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20101022_1.html
研究報告:人口変動が気候変動に及ぼす影響