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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年11月18日
研究報告:北極海での船舶輸送増加は気候変動を加速させる可能性あり
(デラウェア大学より)
米国のデラウェア大学は10月25日、北極海の温暖化が進み海氷がさらに減少すれば海上交通量が増加し、それによって気候変動が加速される可能性があるとする研究を伝えた。これは、米国とカナダの研究者チームによるもので、船舶輸送が北極の気候に与える影響を分析している。
北極海での海上交通の増加は、気候変動を促進させる大気汚染物質をもたらすが、単に温室効果ガスの問題だけにとどまらないという。この研究の主執筆者であるデラウェア大学のジェームス・コーベット教授は、船舶のディーゼルエンジン排気に含まれる黒色炭素(すす)が最も強力な短期的影響源の一つだと述べる。
船舶燃料の不完全燃焼により発生する黒色炭素粒子は、太陽光を直接吸収したり、雪や氷からの反射光を吸収して、「ヒーター」のような役目を果たす。また、船舶エンジンから排出されるその他の粒子も、気候への短期的影響力が大きいという。
一方、北極海の北西航路や北東航路では、航行距離がそれぞれ約25%と50%短縮されることになり、運航時間や燃料の節約も可能になる。しかしながら、気候変動への短期的影響を詳しく調査する必要がある、と研究チームは述べている。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20101118_1.html
研究報告:北極海での船舶輸送増加は気候変動を加速させる可能性あり