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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年11月20日
研究報告:気候変動の影響、南北半球で異なる
カテゴリー:気候
(マサチューセッツ工科大学より)
米国のマサチューセッツ工科大学は10月26日、北半球と南半球では気候変動による影響が異なり、北半球のほうが夏の暴風雨の勢力が弱いとする研究結果を発表した。同大学の大気科学者による分析で明らかになったもので、地球温暖化が温帯低気圧を発達させるエネルギーに影響を及ぼすことが示唆される結果となった。
分析によると、今後、南半球の暴風雨は年間を通じてより激しくなる。北半球の暴風雨は季節によって異なり、冬のほうが激しく、夏は勢力が弱まることが推測されるという。こうした違いが出るのは、温暖化により大気中の温度と湿度が増しても、高まった大気のエネルギーのすべてが温帯低気圧の勢力となるわけではないため。どれだけのエネルギーが温帯低気圧の勢力となるかは、南北半球と季節によって異なることが判明した。
今回の研究報告書を執筆した同大学のPaul O’Gorman助教授によれば、北半球で夏の温帯低気圧が少なくなると、大気汚染が高まる可能性がある。これは、「大気中に汚染物質が蓄積されるのを防ぐ空気の動きが弱まる」ことが原因。また南半球で年間を通して暴風雨が激化すると、南極海上の風力が強まり、海洋の循環に影響が及ぶ。海洋の循環で、世界中の海洋の熱が動いていくため、どのような変化でも地球の気候に影響を及ぼすという。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20101120_1.html
研究報告:気候変動の影響、南北半球で異なる