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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年11月22日
ボリビアで壊滅的な干ばつの恐れ
(米国科学財団より)
米国科学財団(National Science Foundation)は11月12日付けのリリースで、近い将来、ボリビアの首都で壊滅的な干ばつが発生する恐れがあると発表した。アンデス山脈における生態学の歴史について調べた最新研究で明らかになったもの。
研究によると、気温が現在の気温を摂氏1.5度から2度にかけて上回ると、ペルーとボリビアの一部が砂漠のような状態になることが予想されるという。そうした変化が起こると、ボリビアの首都ラパス市に住む200万人の水の供給と農業生産力に悪影響が及ぶ可能性がある。
今回の研究では、アンデスの生態系について37万年間の気候と植生の変化を調査。その結果、最近の3つの間氷期のうち2つの間氷期の間にチチカカ湖が85%も縮小していたことが判明した。また、湖に隣接していた低木の草地は砂漠に代わっていた。どちらの場合も、現在と同じように、一様の温暖化で樹木の生息範囲が北上していたが、気候が温まり続けたために突如として森林が砂漠に転じたという。
同リリースによると、こうした「気候の転換点」は、チチカカ湖からの蒸発損失量が増えたことが原因。研究チームを率いた気象学者のマーク・ブッシュ氏は、同湖が縮小すれば、降雨量の倍増など、大きな湖であるがゆえの地域的な気候影響が失われると話している。
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ボリビアで壊滅的な干ばつの恐れ