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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年12月02日
ホッキョクグマ、気候変動でさらに悪い影響を受ける可能性
(カリフォルニア大学ロサンゼルス校より)
米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は11月23日、「気候変動により、ホッキョクグマが南下せざるを得なくなるだろう」と報じた。南下した場所は、ホッキョクグマの食性に適さないという。UCLAの生物学者チームによる研究で明らかになったもので、ホッキョクグマの個体数が減少傾向にあることを示す新たな証拠となった。
研究によれば、ホッキョクグマは、地球温暖化により生息地を失うと、代わりとなる食物源を求めて南下するしかなく、下った場所で徐々にハイイログマと競い合うようになる。その競争の展開を調べるため、両種の頭蓋骨を三次元のコンピュータモデルで表し、頭蓋骨を比較したところ、噛む力はどちらも同じくらい強いが、ホッキョクグマの頭蓋骨の構造のほうが(ハイイログマより)ずっと弱いことが分かった。
研究報告書を執筆した同大学のGraham Slater氏とBlaire Van Valkenburgh氏によると、ハイイログマの強い頭蓋骨は、ホッキョクグマよりも植物を豊富に摂取する食性に適しているため、この両種が温暖化により同じ環境に生息するようになると、ホッキョクグマのほうが餌の取り合いに負ける可能性が高い。そうなると、ホッキョクグマの体重が減り、生殖機能もうまく働かなくなって、個体数の減少につながるという。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20101202_1.html
ホッキョクグマ、気候変動でさらに悪い影響を受ける可能性