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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年12月23日
国連研究:残留性有機汚染物質に及ぼす気候変動の影響
(国連環境計画より)
メキシコ、カンクン発―国連環境計画(UNEP)の12月7日付のリリースによると、国連の研究チームは同日、気候変動が残留性有機汚染物質(POPs)の曝露を増やし、人間や環境への悪影響を高めるとする研究結果を、正式発表に先立ちメキシコのカンクンで公表した。
12カ国の専門家によるこの研究、「仮訳:気候変動とPOPsの相互関連」(Climate Change and POPs Inter-Linkages)は、POPsの環境への放出、その長距離移動性、人間や環境への曝露などに関して、気候変動が及ぼす影響を初めて体系的に調査したもの。
気候変動は、この夏パキスタンで起きた大洪水のような自然災害を頻発させており、ストックホルム条約で使用が禁止されている過去のPOPs殺虫剤を大量に含む農地が洪水で冠水すれば、POPsの二次放出が起きるという。
また、北極地方では、気候変動がアザラシや北極グマなどの海洋哺乳類の曝露レベルを変化させる可能性があるとしている。さらに、気候変動により、マラリアなどの生物媒介性の疾病が増加すると予想され、地域によっては、DDTの需用が高まり、放出につながることも考えられるという。
この研究は、2011年4月に開催されるストックホルム条約の第5回締約国会議に提出される予定。
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国連研究:残留性有機汚染物質に及ぼす気候変動の影響