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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年03月19日
氷床の融解、海面上昇の最大の要因に
(米国地球物理学連合より)
米国、ワシントンDC発―米国地球物理学連合は3月8日付けのリリースで、グリーンランドと北極の氷床の質量が加速的に減少していることを示す新しい研究について発表した。同研究によると、氷床の融解は、モデルを用いた予測よりも早く、山岳氷河と氷冠での氷の消失を上回り、地球の海面上昇の主要因になりつつある。北極の氷床質量の変化に関する研究では、現時点で同研究が20年近くと最も長い。研究結果は、米国地球物理学連合の学会誌「Geophysical Research Letters」の3月号で発表される。
2006年の氷床質量の減少は、グリーンランドと北極を合わせて、年間平均4,750億トンで、これは、世界の海面を年間平均1.3ミリメートル上昇させるに等しい。同研究によると、これらの二つの氷床では、毎年、前年比で平均363億トンずつ減少する量が増えていた。一方で、山岳氷河と氷冠に関する2006年の研究によると、消失したのは年間平均4,020億トンだが、前年比の消失の加速率は、氷床の1/3だった。
同研究の主執筆者で、NASAのジェット推進研究所とカリフォルニア大学アーバイン校のエリック・リグノット氏は、「氷床のほうが山岳氷河よりも氷の質量がはるかに多いのだから、氷床が将来的な海面上昇の主要因になることは意外ではない。ただ、驚くべきことは、氷床による影響の増大がすでに起きているということだ。もし現在の傾向が継続すれば、海面上昇は、2007年の国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による予測を大きく上回るだろう。私たちの研究は、海面上昇の短期的予測における不確実さを減らす助けとなる。」と述べた。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110319_1.html
氷床の融解、海面上昇の最大の要因に