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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年05月09日
米国の研究チーム、気候変動分析から熱波による死者数の増加を予測
(ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院より)
米国・シカゴ市では、21世紀最後の数十年間に、熱波による年間超過死亡数が166人から2,217人に達する可能性がある--ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院(米国)の研究チームの論文が、学術誌『Environmental Health Perspectives』の5月1日号に掲載された。
「我々は、熱波の増加による死亡率への影響を定量化しようと試みた。シカゴのような大都市では、影響が深刻化し、破滅的な被害が出る可能性がある」と、論文の主執筆者であるRoger Peng博士は語る。「二酸化炭素(CO2)の排出削減等、緩和策の実施に伴い、影響がより少なくなることを期待したい」。
分析のため、研究チームは、2081年から2100年までの3つの気候変動シナリオを作成した。このシナリオは、7つの気候変動モデルと、シカゴ市における1987年から2005年までの死亡率および大気汚染のデータによる推定値に基づいたもの。データは、5月から10月までの暖候期に限定された。
1987年から2005年にかけて、シカゴ市では、平均9.2日間続く熱波を14回経験し、推定で年間53人の超過死亡が出ている。研究チームの試算によれば、今後、熱波による超過死亡は、年間166人から2,217人に達する可能性があるという。「何らかの適応策や緩和策が実施されなければ、気候変動は、熱波による健康被害を悪化させるだろう」とPeng博士は述べている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110509_1.html
米国の研究チーム、気候変動分析から熱波による死者数の増加を予測