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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年05月29日
研究報告:樹木の年輪には、過去1,100年分のエルニーニョ現象の記録が刻まれている
(ハワイ大学マノア校より)
米国南西部に生息する樹木の年輪は、過去1,100年にわたるエルニーニョ現象の強度を継続的に示しており、同現象の予測を改善するために使用できる--米国・ハワイ大学マノア校の気候学研究チームの論文が、英科学誌『Nature Climate Change』の5月6日号に掲載された。
研究チームは、米国南西部の樹木の年輪が、熱帯太平洋における過去150年間の海面水温データと非常によく一致していることを発見した。エルニーニョ現象の発生期間は、太平洋東部の海水温が異常に上昇し、米国南西部で冬の降水量が増加するため、年輪の幅が広くなっている。これに対し、ラニーニャ現象の発生期間は、太平洋東部の海水温が異常に低下し、米国南西部に干ばつをもたらすため、年輪の幅が狭くなっているという。
また、樹木の年輪は、エルニーニョ現象の強度にかなりばらつきがあることを示している。数十年にわたる強いエルニーニョ現象もあれば、数十年にわたる弱いエルニーニョ現象もあるという。「我々の年輪データは、気候モデルを評価し、完成させるための重要な観測基準を示すとともに、地球温暖化の下でのエルニーニョ・南方振動の予測を提供している」と、論文の共著者であるShang-Ping Xie教授は述べている。
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研究報告:樹木の年輪には、過去1,100年分のエルニーニョ現象の記録が刻まれている