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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年06月01日
スイス:国内の原発すべてを段階的に廃止することを閣議決定
(スイス連邦参事会より)
スイス、ベルン発―スイス連邦参事会(内閣)は5月25日、現在5基ある原子力発電所を耐用年数に達したものから順次廃炉にし、新たな原発は建設しないことを決定した。
東京電力福島第一原発の事故を受け、連邦参事会は次の3つの選択肢に基づき、スイスのエネルギー展望を見直すよう分析を指示していた--(1)最も古い原発3基の早期交換を考慮した上で現状を維持する、(2)現在の原発が耐用年数を迎えた時点で廃止し、新たな原発は建設しない、(3)原子力エネルギー計画から早期に撤退し、既存の原発は耐用年数を待たずに廃止する。
今回の決定は、この分析結果を検討して打ち出されたもの。2019年には最初の原発が廃止され、2034年には5基すべてが廃止されることになる。現在、スイスにおける電力供給は、水力発電が全体の56%、原子力が39%、従来の火力発電その他が5%となっている。
将来の電力確保のため、連邦参事会は「エネルギー戦略 2050」の一部として、8つの重点事項を設定した。省エネ(エネルギー効率化)の推進、水力や再生可能エネルギーの利用拡大、そして、状況に応じて化石燃料発電(コージェネレーションやガスコンバインドサイクル発電など)やエネルギーの輸入も視野に入れている。さらに、送電網の拡大や、エネルギー研究の強化なども含まれている。
連邦参事会は、次のステップとして、この新しいエネルギー戦略を連邦議会に提出する。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110601_1.html
スイス:国内の原発すべてを段階的に廃止することを閣議決定