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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年06月20日
研究報告:温暖化が樹木の炭素貯蔵容量に影響を与える恐れ
(ウッズホール海洋生物学研究所より)
米国、マサチューセッツ州ウッズホール発―誰にでもできる温暖化対策は、木を植え、森林を保全することだ。しかし、5月24日のウッズホール海洋生物学研究所(MBL)の発表によれば、地球温暖化は、森林の窒素循環を変化させることで樹木の炭素貯蔵容量に影響を与える可能性があるという。
この論文はMBLのジェリー・メリロ氏が率いる、7年の研究結果をまとめたもの。研究場所のハーバード・フォレストでは、森の一部(約1,000平方メートル)の気温を周辺より摂氏約5度、人為的に高くしており、温暖化ガスを制御するための積極的な措置をとらずに、今世紀末までに予測される温暖化の進行を模擬実験した。
その結果、温暖化が土壌中の有機物の分解を加速させ、大気に放出される二酸化炭素量の増加につながることを立証すると同時に、気温の上昇が、樹木に貯蔵される炭素量の増加を促進し、土壌含有炭素の大気への放出をある程度相殺していることも示した。科学者らによれば、樹木内の炭素量の増加は、土壌温度の上昇で樹木に吸収される窒素が増えるためだという。
メリロ氏は、この炭素と窒素の相互作用が、今後数十年にわたる森林の炭素貯蔵量を予測するのに役立つと考えている。
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研究報告:温暖化が樹木の炭素貯蔵容量に影響を与える恐れ