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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年07月11日
新研究:海洋中の低酸素地帯の広さは、水温の変化による影響を受けやすい
(カリフォルニア大学ロサンゼルス校より)
米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は6月16日、海洋の低酸素地帯の広さは、その深度の変動の影響を受けやすいとの新研究を発表した。こういった低酸素地帯は、海洋生物にとって明らかな脅威になるという。
UCLAの研究チームによるこの研究は、コンピュータ・シミュレーションを用いて証明され、6月9日に『サイエンス』誌のオンライン版に公表されたもの。
低酸素地帯は、バクテリアが死んだ藻類を取り込み、酸素を消費することによって形成される。呼吸のために酸素が必要な海洋生物は、このような環境では生きるのが難しい。また酸素が非常に少なくなった場合、バクテリアは海洋生物の生存にとって重要な窒素を消費しはじめるという。
研究を主導したCurtis Deutsch助教によると、海面の温度は「太平洋10年規模振動」により変化しており、その間、深度のわずかな変動が、既存の低酸素地帯に生じているという。そしてより暖かく浅い水深に上昇した低酸素地帯は、バクテリアが活性化するのに応じて拡大し、より冷たく深い水深に沈んだ低酸素地帯はバクテリアが不活性化するのに応じて縮小するとのこと。
海洋で酸素と窒素が枯渇する理由を理解することは、漁業や魚の個体数への影響を判断するために重要であるとDeutsch氏は述べる。また地球の温度が上昇すると、低酸素地帯が広がることが予想されるとしている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110711_1.html
新研究:海洋中の低酸素地帯の広さは、水温の変化による影響を受けやすい