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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年07月18日
気候変動に伴い、家畜の病気が増加
(リバプール大学より)
英国リバプール大学の6月30日付けリリースによると、同大学の科学者チームは、最近の気候変動により、欧州全域において家畜の深刻な感染症が拡大していると指摘した。研究では、1960年代から現在にかけて、ウシとヒツジのウィルス性疾患であるブルータング病の発生状況の変化を調べ、今後40年における発生状況の予測を行なったところ、ブルータング病の蔓延は気候変動が原因であることが確認された。
欧州では1998年から2010年の間、世界動物保健機関に8万件以上のブルータング病の発生例が報告され、数百万頭の動物がこの病気が原因で死亡した。ブルータング病は、以前、アフリカとアジアでしか発生例がなかったが、欧州への拡大は気温の上昇との関連性があると考えられている。ウィルスを媒介する虫が新しい地域へ広がり、より効果的にウィルスを感染させる。
科学者チームは、欧州において、異なる気象条件でブルータング病ウィルスの蔓延のリスクがどのように変化するかを説明する数学的にモデル化した。経時的及び地理的地域毎に、感染症蔓延の具体的な要因を理解するために、過去50年間の気候がウィルスのリスクに及ぼした影響を調べた。さらに、この数学的モデルと、2050年までに予測される気候モデルを用いて、将来的な気候変動によってこの感染症がどのような反応を示すか研究された。
将来についての予測では、ブルータング病の発生が、すでに温暖な欧州北部では7%だが、欧州北部では17%増加する可能性が示された。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110718_1.html
気候変動に伴い、家畜の病気が増加