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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年07月28日
研究報告:森林は化石燃料排出量の1/3を吸収している
(豪州連邦科学産業研究機構より)
豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)は7月15日、世界の森林が、現在の化石燃料排出量の1/3に相当する、年間24億トンの炭素を大気中から吸収しているとの研究成果を発表した。この研究により、熱帯林・温帯林・北方林によって吸収される温室効果ガスの量が、初めて明確に確認された。
研究チームは、大気中の二酸化炭素(CO2)の調整弁としての森林分析を構築するため、森林目録、モデル、衛星観測などのデータを組み合わせた。この結果、森林は、巨大な炭素吸収源であると同時に、森林伐採が、年間29億トンもの炭素放出の原因になっていることが明らかになった。ちなみに、化石燃料からの炭素排出量は現在、年間80億トンを超えている。
研究チームのPep Canadell博士は、「森林伐採からの排出は、これまで考えられてきたよりもはるかに多い」と語る。つまり、国連の「森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減(REDD)」計画を通じた、森林伐採抑制の潜在的利益が、これまで評価されてきた以上に大きいことを示唆している。
また、驚くべきことに、木材の切り出しや、焼き畑式の森林伐採の後に再生された熱帯林のCO2吸収力が高いことも明らかになった。試算によると、熱帯林の再生で、年間平均16億トン分の炭素が吸収されているという。「森林再生をREDDの要素と捉えていない国もあるが、森林保護から得られる利益を手に入れる重要なチャンスを逃している」と、Canadell博士は話している。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110728_1.html
研究報告:森林は化石燃料排出量の1/3を吸収している