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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年08月26日
研究報告:フロリダ大学、北極圏の火災が温暖化を加速させる可能性を示唆
(フロリダ大学より)
米国、フロリダ州ゲインズビル発―米国のフロリダ大学は7月27日、北極圏の山火事の影響は焼け焦げた地域をはるかに超えて広がりそうだという研究結果を発表した。
『ネイチャー』誌の7月28日号に発表された研究で、フロリダ大学の生態学者Michelle Mack氏らは、アラスカ州ブルックス山脈の北斜面を約1,000平方キロメートル以上広がった2007年のアナクトブック川(Anaktuvuk River)火災で大気中に放出された炭素量を数値化した。放出された210万トンの炭素はマイアミ市の年間排出量の約2倍であり、北極圏の火災が地球の気候に影響を与える可能性があるという。
その火災はまた、灌木やコケに覆われたツンドラの永久凍土層を保護する有機物の絶縁層を30%まで破壊した。北極圏のツンドラには炭素に富む泥炭地があるため、地面そのものが可燃性で、火災が沈静化するときに土壌の一部が失われる。また脆弱な永久凍土層はさらに無防備になるだけでなく、黒焦げの地面に覆われることで太陽熱を吸収しやすくなり、解凍が加速する恐れもある。
Mack氏によれば、永久凍土層が暖まると微生物が有機物を分解し始め、何百年あるいは何千年もの間永久凍土層に蓄積されてきた炭素がさらに大気中に放出される可能性があるという。
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研究報告:フロリダ大学、北極圏の火災が温暖化を加速させる可能性を示唆