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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年08月27日
研究報告:南極氷床、海水温度の摂氏1度上昇で融解速度が年間9メートル超に
カテゴリー:気候
(オレゴン州立大学より)
米国、オレゴン州コーバリス発―米国のオレゴン州立大学は8月1日、何千年も前に北大西洋へ大量の氷山群が流出した「ハインリッヒイベント」を分析した結果、海水温度がごくわずかに上昇しても、棚氷の急速な崩壊を引き起こし得ることがわかったと発表した。
米国科学アカデミー紀要に発表された同研究結果には、摂氏2度前後の水温上昇がローレンタイド氷床から氷の突発的な大量流出を引き起こしたという史実が掲載されている。
研究者らはこの結果を重要視している。水温上昇で南極やグリーンランドの棚氷が急速に崩壊すると、海水面が上昇する恐れがあるためだ。最も脆弱な区域である西南極氷床がすべて融解すると、3.5メートル近く世界の海面が上昇する。
同研究報告の主執筆者であるショーン・マーコット氏によれば、西南極氷床の大部分の先端部沿いに見られる棚氷下の海水温度が摂氏1度上昇すると、融解速度が年間9メートル以上にまで大幅に速まり、100年以内に棚氷の多くを融解させる可能性があるという。
また、全域で海水温度が上昇する前に海流が変化してしまうことが現在懸念されており、温度が高くなった海水が海流の変化によって直接棚氷に向かえば、さらに融解が加速し始めるかもしれないという。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110827_1.html
研究報告:南極氷床、海水温度の摂氏1度上昇で融解速度が年間9メートル超に