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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年09月01日
高緯度地域の土壌、永久凍土の融解で今世紀末までにはCO2放出源に転ずる可能性
カテゴリー:生態系
(ローレンス・バークレー国立研究所より)
米国エネルギー省のローレンス・バークレー国立研究所は8月22日、気候変動による永久凍土の融解は、今世紀末までに大量の炭素を放出させ、地球温暖化を加速させるという研究について伝えた。同研究所のチャールズ・コーベン(Charles Koven)氏を中心とした国際チームによるこの研究は、米国科学アカデミー紀要の8月18日付電子版に掲載された。
コンピュータモデルを使ったこの研究では、気候変動により、永久凍土に蓄積されている大量の炭素が今世紀末には大気に放出され、それまで二酸化炭素の吸収源(シンク)であった高緯度地域の土壌は放出源(ソース)に転じるという。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2007年第4次評価報告書にあるモデルの比較分析では、温暖化が高緯度地域の植生の成長を促進するため、植生が大気から吸収する炭素量のほうが、永久凍土の融解で放出される量より多くなるとしているが、今回の研究はこれと異なる結果となった。
新しいモデルは、炭素が高緯度地域の土壌にどのように蓄積されていくか、また、凍土の融解でどのように放出されるかの詳しいプロセスを組み込んでいるという。しかし、コーベン氏は、植物の成長に影響を与える窒素フィードバックなど、まだ不確実な面も多いと述べ、さらなる研究が必要だとしている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110901_1.html
高緯度地域の土壌、永久凍土の融解で今世紀末までにはCO2放出源に転ずる可能性