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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年09月05日
NOAA研究:CO2以外の温室効果ガス排出量削減で気候変動を緩和させる
(米国海洋大気庁より)
米国海洋大気庁(NOAA)地球システム研究所の科学者チームは8月3日付けの『ネイチャー』誌オンライン版で、二酸化炭素(CO2)以外の温室効果ガスの排出量を削減することが将来的に予測される気候変動を緩和させる可能性があることを示す新しい研究について発表した。
現在排出されているCO2は今後数千年、大気中に残存するが、CO2以外の温室効果ガスならば、約20年以内に温暖化効果を大幅になくすことができる。今回の研究で、CO2とそれ以外の温室効果ガスの排出量をそれぞれ約80%削減すれば、今世紀に、全体的な温室効果が減少することが明らかになった。
科学者チームは、メタン、亜酸化窒素、オゾン層の保護に関する国際条約で規制の対象となっている化学物質、極めて低濃度で存在している長寿命の数種類の温室効果ガスについて、排出の原因となっている主な人間活動を挙げた。そして、80%といった大幅な削減は困難で、人間の行為を大きく変化させなければ、CO2以外の温室効果ガスの排出量は増加し続けると予測した。
また、CO2以外の温室効果ガスの排出には、永久凍土の融解や山火事の増加など、自然起因のものがあるため、人間起因のCO2以外の温室効果ガス排出量をすべてなくしても、今後40年間ですべての温室効果ガスによる温暖化影響を安定化できないことが示された。
科学者チームのメンバーのジェームズ・バトラー氏は、「CO2の排出量削減という長期的な必要性があるからといって、短期的な行動の効果を軽視すべきではない。CO2以外の温室効果ガスの排出量を管理することがさらなる貢献をもたらす機会であることは明らかだ」と述べた。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110905_1.html
NOAA研究:CO2以外の温室効果ガス排出量削減で気候変動を緩和させる