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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年09月14日
研究報告:黒色炭素の排出削減、温暖化対策として最も効果が早く経済的
カテゴリー:気候
(米国化学会より)
米国、デンバー発―米国化学会(ACS)は8月31日、地球温暖化対策として黒色炭素(すす)の排出を削減することが、最も効果が早く、経済的だとする研究について伝えた。この研究は、スタンフォード大学のマーク・ジェイコブソン博士が第242回米国化学会で同日発表したもの。
黒色炭素は、ディーゼル車両や船舶などの排気から、また途上国で調理や暖房用に燃やされる薪や動物の糞などから排出される。この研究の計算によると、黒色炭素の排出を減らすことで、北極圏の一部の気温上昇を15年間で1.7℃近く抑えることが可能だという。
同博士は、「このような即効性のある温暖化対策は他にはない」と述べ、「黒色炭素の排出は二酸化炭素に次いで大きな温暖化要因であるが、これまでの気候モデルでは過小評価されており、国内的にも国際的にも十分規制されてこなかった」と語る。
黒色炭素粒は、大気中を浮遊して太陽光を吸収しその熱を放出したり、地表面から反射する光を吸収したりして温暖化を促進する。しかし、大気中にとどまる期間が数週間と短く、削減効果が直ちに現れる。その上、既存の技術を使って比較的低費用で削減できるという。
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研究報告:黒色炭素の排出削減、温暖化対策として最も効果が早く経済的