本文の先頭です。
日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年09月15日
極地の海氷の再形成を不可能にするティッピング・ポイントはない
カテゴリー:気候
(ワシントン大学より)
米国のワシントン大学は8月17日、たとえ極地の海氷が全て融解するほど地球が温暖化しても、地球の気温が再び下がれば、海氷は再び形成されるとの新たな研究をウェブサイトで発表した。温暖化が進む地球の気候において、ある点を超えると再び気温が下がっても極地の海氷が再形成できなくなる「ティッピング・ポイント」はないことを示す研究は最近増えているという。
この研究で使用されたコンピュータ・モデルは、現在の気候条件下で海氷が消失する速度を正確に反映する2つの地球気候モデルのうちの1つ。このモデルは、今世紀の中頃までに北極の海氷が9月には完全に消失すると予測するほど、気温上昇に対して感度が高いという。
それでも、このモデルで冬期の海氷が完全に消失するには、さらに数世紀の温暖な期間が必要とのこと。また海氷を完全に消失させるためには、二酸化炭素水準を現在の9倍近くまで徐々に上げることが必要という。そしてこのモデルの二酸化炭素水準を徐々に下げると、気温もゆっくりと下がり、海氷も最終的には回復したとのこと。
「ティッピング・ポイント」がないのは朗報と考えることが出来るものの、温室効果ガスの増加には懸念の余地が多くあると、この研究に関する論文の共同執筆者であるワシントン大学のCecilia Bitz准教授は指摘する。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110915_1.html
極地の海氷の再形成を不可能にするティッピング・ポイントはない