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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年09月18日
研究報告:石炭から天然ガスへの転換は温暖化対策としてはあまり効果がない
(米国国立大気研究センターより)
米国、コロラド州ボールダー発―米国国立大気研究センター(NCAR)は9月8日、石炭の使用を天然ガスに転換しても温暖化対策としてはあまり大きな効果はないとするNCARの研究者トム・ウィグリー氏による研究を伝えた。
石炭は二酸化炭素(CO2)を排出することで温暖化をもたらすが、同時に、二酸化硫黄、窒素酸化物、粒子状物質なども放出する。これらは、環境には有害であるが、太陽からの光を遮ることで地球を冷却する効果もある。一方、天然ガスの燃焼は、CO2及び有害物質の排出が少ないため、温暖化対策の一つと考えられている。
今回の研究では、石炭燃焼の冷却効果も組み込んだシミュレーションを実施。その結果、世界の石炭使用の50%を天然ガスに置き換えても、2050年頃まではわずかながら温暖化が続き、その後、温暖化は減速に向かうが、気温の低下は非常に小さいという。
しかも、この結果は、天然ガスの利用過程でメタン漏れが無いと仮定した場合であり、もし、かなりのメタン漏れがあれば、2140年頃までは温暖化が続くとされる。同氏は、「天然ガスへの移行はCO2排出を減らすが、温暖化対策としてはあまり役に立たないかもしれない」と述べる。
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研究報告:石炭から天然ガスへの転換は温暖化対策としてはあまり効果がない