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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年09月24日
自給自足が困難に? アラスカ先住民族に気候変動の聞き取り調査
(米国地質調査所より)
米国・ユーコン川流域に暮らすアラスカ先住民族は、気候変動とその影響に対し、独自の見識を備えている--米国地質調査所(USGS)は9月13日、ユピック族のハンターや長老らによる気候変動の観察状況を記録するため、個別の聞き取り調査を行ったことを明らかにした。
調査では、近年の気温の上昇傾向に関する意見が最も多く聞かれた。気温の上昇傾向は、四季を通じて見られているが、冬期が最も顕著であるという。親の世代には、氷点下摂氏40度まで下がったが、現在は、氷点下25度から30度に届く程度。まれに過去のような気温低下が見られても、短い寒波で終わるという。
また、ユーコン川とAndreafsky川の氷がかなり薄くなっているとの意見も聞かれた。冬期は、凍った川にスノーモービルや犬ぞりを走らせ、輸送路として利用しているが、氷が薄くなっているため、移動できる期間が短縮され、村落間での交易、友人や親戚宅の訪問、伝統的な猟場へのアクセスが困難になっているという。
さらに、植生パターンの変化により、自給自足活動が困難になりつつあるとの意見もあった。たとえば、ヘラジカやビーバーといった哺乳類の種類が変化し、ライチョウなど、ある種の鳥類の数が減少しているという。これらの動物は、アラスカ先住民族の生存を維持するのに重要な役割を果たしているため、特別な関心が払われている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110924_1.html
自給自足が困難に? アラスカ先住民族に気候変動の聞き取り調査