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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年10月31日
新研究:土壌有機物の分解率は、土壌環境によって決まる
カテゴリー:生態系
(チューリッヒ大学より)
スイスのチューリッヒ大学は10月5日、同大学が率いた研究チームが、「腐植の減少を左右しているのは土壌環境である」との研究結果を、『ネイチャー』誌に発表したと報じた。
土壌は、植物と大気よりも3倍多く炭素を貯蔵する。大量の炭素を貯蔵することから、腐植などの土壌有機物は、地球規模の炭素循環において重要な役割を果たし、地球温暖化に抗しているという。それゆえ、京都議定書では、土壌と森林を二酸化炭素吸収源として認めているとのこと。
しかし一体何故、素早く分解され炭素を放出する土壌有機物がある一方で、何千年も安定を保つ土壌有機物があるのかについては、ほとんど分かっていなかったとのこと。これまで使用されてきた説明モデルは、土壌有機物の分子構造によって分解率が決まると仮定しているという。
研究チームは、土壌有機物の分解率に影響を及ぼす他の多くの要因を明らかにしたとのこと。この研究を指揮したチューリッヒ大学のMichael Schmidt教授は、新たな研究結果を要約して「分解の速さは、枯れた植物の残骸の分子構造ではなく、分解が起こる土壌環境によって決まる」と述べている。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20111031_1.html
新研究:土壌有機物の分解率は、土壌環境によって決まる