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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年11月19日
研究報告:人間がもたらす気候変動により、地中海沿岸で干ばつが頻発
カテゴリー:気候
(米国海洋大気庁より)
米国海洋大気庁(NOAA)が10月27日に発表した新たな分析結果によれば、地中海沿岸では冬季の干ばつが増えており、人間がもたらした気候変動が責任の一端を担っているという。過去20年で、冬季最も乾燥した12カ所のうち10カ所までが、地中海周辺地域である。
NOAA地球システム研究所のMartin Hoerling博士は「発生した乾燥の規模と頻度は、大きすぎて自然変動だけでは説明がつかない」と述べた。すでに水のストレスを受けている地域にとっては朗報ではなく、自然変動だけで地域の気候が正常に戻る可能性は低いという。
研究チームは、ジブラルタルから中東までの、最も降雨量が多い冬季の乾燥パターンを解析。観測結果と気候モデルを使用し、要因と思われる自然変動、北大西洋振動と呼ばれる周期的な気候パターン、化石燃料の使用等で大気中に放出される温室効果ガスによって起こる気候変動などを調査した。温室効果ガスに起因する気候変動は、1902年~2010年にかけて増えた乾燥のほぼ半分の要因となっているという。
地中海地域では、冬季の干ばつが食料保障を脅かしうる新しい標準として台頭してきた。この地域の気候を知ることから学んだ教訓は、地中海地域と同様な気候である米国西海岸にも当てはまるだろう。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20111119_1.html
研究報告:人間がもたらす気候変動により、地中海沿岸で干ばつが頻発