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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2012年01月16日
研究報告:気候変動、ヘラジカ、植物、鳥類の劇的な関連性
(米国地質調査所より)
米国、モンタナ州ミズーラ発-山地における降雪量の減少という気候変化は、ヘラジカが冬期を高地で過ごし、植物を消費する能力を増強させ、山地の植物や鳥類に甚大かつ雪だるま式の変化をもたらしている--米国地質調査所(USGS)とモンタナ大学の研究チームが、画期的な研究論文を発表した。USGSが、1月9日付のプレスリリースで伝えている。
論文は、アリゾナ州山間部の豊富な落葉樹林とそこに生息している鳴禽類が、過去22年にわたり、積雪量の減少とともに減少していることを示している。また、積雪量の減少により、冬期のヘラジカの採食が可能になることで、植物と鳥類に間接的な影響が及ぶことを、実験的に証明している。
研究チームは、広い場所をフェンスで囲ってヘラジカを締め出し、積雪によってヘラジカの採食能力が制限される影響を再現。フェンスで囲った場所と、ヘラジカが自由に出入りできる場所、それぞれに生息する鳥類・植物を比較した。6年にわたる実験の結果、ヘラジカが採食を禁じられた場所では、数十年にわたって減少していた植物と鳴禽類の個体群が回復していたことが明らかになった。
ヘラジカの視点に立つと、積雪量が減少すれば、かつては雪深いために採食できなかった場所で、冬期に自由に木本植物を採食できるようになる。つまり、冬期の採食の増加は、落葉樹の減少につながる。この結果、落葉樹林に生息する鳥類の数が減少し、これらの鳥類の巣への捕食が増加している、と論文は指摘している。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2012/20120116_1.html
研究報告:気候変動、ヘラジカ、植物、鳥類の劇的な関連性