本文の先頭です。
日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2012年01月30日
欧州の鳥類、気候への適応が困難
カテゴリー:生態系
(ルンド大学より)
スウェーデンのルンド大学は1月26日付けのリリースで、同大学の動物生態学のオーケ・リンドストレム(Åke Lindström)教授と欧州の研究者チームが共同で『Nature Climate Change』誌に発表した研究によると、過去20年間に欧州では温暖化が進んでおり、その変化は、鳥類とチョウが適応できないほどの速さであると述べた。
リンドストレム教授らが、過去20年間の鳥類、チョウ、夏の気温のデータを調査したところ、この間に、欧州では温暖化が進み、気温帯は北へ250キロメートル移動したが、鳥類とチョウの群集はそれほど移動していないことが明らかになった。
チョウは変化する気温に、より素早く対応しており、北へ平均114キロメートル移動したが、鳥類の移動はわずか37キロメートルだった。その理由の一つとして、チョウの寿命が大幅に短いため、気候変動により迅速に適応することが考えられている。鳥類は前年と同じ繁殖地へ戻ることを好むため、体制的に動き出しづらいという面もある。
リンドストレム教授は、「鳥類がチョウについていけないとしたら、多くの鳥類にとって青虫などの昆虫は重要な食料源であることから、これは憂慮すべき状況である」と述べた。
DSR指標= DSR指標とは?
この記事のURL
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2012/20120130_1.html
欧州の鳥類、気候への適応が困難