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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2012年03月02日
研究報告:北極海の海氷の減少が、近年の大雪をもたらす原因に
(ジョージア工科大学より)
米国・ジョージア工科大学の研究チームが、北極域の海氷融解と北半球で発生している大規模な寒気との関連性を示唆する研究報告をまとめた。研究論文は、2月27日付の『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』に掲載されている。
北極海の海氷面積が、2007年に観測史上最小を記録して以来、北半球の多くの地域で、平年をかなり上回る積雪が観測されている。研究チームが、1979年から2010年までの観測データを分析した結果、北極の海氷減少に関連する大気循環の変化と、大気水蒸気量の変化という二つの要因が、近年の異常な大雪をもたらしている可能性があることが判明したという。
「後退する海氷が、西風を弱めることで大気循環のパターンが変化する。その影響でジェット気流の振幅が増し、大気中の水蒸気量が増加していることが、近年の大雪の原因になっている可能性がある」と、同大学地球大気科学部(School of Earth and Atmospheric Sciences)のJiping Liu上級科学研究員は語る。
「このような大気循環パターンの変化が、寒気団を中低緯度地域に頻繁に移動させるブロッキング現象を増幅させ、欧州や米国北東部・中西部の積雪量の増加につながっている」と同氏は語る。北極海の海氷の減少は、大気循環に変化をもたらし、北極振動の”負の状態”とは異なる循環パターンを引き起こす可能性があるという。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2012/20120302_1.html
研究報告:北極海の海氷の減少が、近年の大雪をもたらす原因に