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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2012年03月12日
研究報告:南極の魚、気候変動で絶滅の危機に
(エール大学より)
米国エール大学は2月13日、南極の魚とその「不凍」糖タンパク質の進化の過程についての研究で、数千万年前に形成された極地にある種の魚がどのように適応したか、また急上昇する海水温によって、それらが現在いかに絶滅の危機に瀕しているかを明らかにしたと伝えた。
同研究の主執筆者であるトーマス・ニア准教授は、「2度の水温上昇は、氷結温度の海水に非常にうまく適応している南極の魚に壊滅的な影響を及ぼす可能性がある」と述べた。
100種への多様化が成功した同種は総じてノトテニア亜目と呼ばれ、進化の典型的な一例となっている。急速な寒冷化は温暖化した南洋に順応した魚の大量絶滅を招いたが、不凍糖タンパク質を獲得したノトテニア亜目は、極寒温度の海で生き延びることができた。
同種の新たな生息場所への最大の放散は、この糖タンパク質を獲得してから少なくとも1,000万年後に起こったことが当研究で判明しており、「この適応放散が一つの形質ではなく、さまざまな要因の組み合わせと関連している証拠を発見した」とニア氏は述べている。
同氏によれば、同種の強い極地適応と海水温の上昇への順応不能を考えると、固有の進化史を有する最も興味深い魚種を、気候変動が絶滅させる恐れがあるという。
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研究報告:南極の魚、気候変動で絶滅の危機に