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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2012年04月17日
南極・ラーセンB棚氷の崩壊、急速に進む
(欧州宇宙機関より)
欧州宇宙機関(ESA)は4月5日、同機関の地球観測衛星「エンビサット」が、高性能合成開口レーダ(ASAR)を用いた10年にわたる観測で、南極のラーセンB棚氷における1,790平方キロメートル分の面積の消失を捉えていることを明らかにした。
ラーセン棚氷は、南極半島の東側に沿って、北から南へと伸びる棚氷で、ラーセンA、B、Cと三つに分かれている。ラーセンAは、1995年1月に崩壊。ラーセンCはこれまでのところ安定しているが、棚氷が薄化し、夏季の融解期間が長期化していることが、衛星観測データによって示されている。
「棚氷は、大気の温暖化や、海流・温度変化による影響を受けやすい。南極半島北部では、過去50年間で気温がおよそ2.5℃上昇している。世界平均よりも温暖化の傾向がかなり強いため、棚氷の後退と崩壊が起きている」と、オーストリア・インスブルック大学のHelmut Rott教授は話している。
ラーセンBは、1995年1月初旬には、1万1,512平方キロメートルあった面積が、数度にわたる崩壊により2002年2月には6,664平方キロメートルに縮小。さらに、2002年3月の崩壊により、3,463平方キロメートルまで縮小した。エンビサットの観測によれば、現在は、わずか1,670平方キロメートルを残すのみであるという。
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南極・ラーセンB棚氷の崩壊、急速に進む