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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2012年06月04日
研究報告:河川の温度、温暖化傾向と対応せず
(オレゴン州立大学より)
米国、オレゴン州コーバリス発-米国オレゴン州立大学の5月2日付けのリリースによると、長期監視プログラムで米国西部の河川を分析したところ、過去数十年間で大気温度は概ね上昇したが、河川の温度は必ずしも同じ割合で上昇していないことが明らかになった。
研究者チームによると、この不一致に影響を及ぼす要因は、雪解け、地下水の作用、流量と放出量、太陽放射、風と湿度など複数ある。しかし、それらの要素を除外しても、河川温度が予測された最高・平均・最低の気温よりも低いことは科学者チームにとって意外な結果だった。
河川の中には、温度が上昇、または低下しているものがあった。同大学のポストドクターの研究者であるアイバン・アリスメンディ氏は、「まったく変化を示さない河川もあった。しかし、要するに、全般的な河川温度の傾向は、気候関連の傾向に対応しないということである」と述べた。これは気候変動が河川温度に影響を及ぼさないという意味ではなく、大気温度と河川温度の間の関係は、これまでの認識よりも複雑でさらなる監視が必要だということである。また、大気温度と河川温度の間には、時間差がある可能性も指摘されている。
今回の研究は米国の地質調査所、林野部、オレゴン州立大学の支援によるもので、地球物理学連合の学会誌「Geophysical Research Letters」のオンライン版で発表された。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2012/20120604_1.html
研究報告:河川の温度、温暖化傾向と対応せず