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日刊 温暖化新聞|温暖化REPORT
発行: | 有限会社イーズhttp://www.es-inc.jp/ |
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発行日: | 2008年5月20日 |
ページ数: | 24ページ |
入手先: | PDFダウンロード |
プレスリリースより
有限会社イーズ(本社:東京都世田谷区、代表取締役:枝廣淳子)は、「こうなれば、温暖化への取り組みがもっと進むのに!」アンケート調査結果を発表しました。本調査は、イーズ代表枝廣淳子発行の環境メールマガジンにて呼びかけたインターネット調査(以下、メルマガ調査)と、同様の設問にて一般(無差別抽出)を対象に行ったインターネット調査(以下、一般調査)、2つの結果を解析したものです。
温暖化への関心度や温暖化防止への取り組み度は、両調査回答者ともに高く、近年の温暖化への関心の高さを反映し、それがある程度の行動に結びついていることが分かりました。関心度は、「とても関心がある」「まあまあ関心がある」を合わせた“関心がある”人が、メルマガ調査では100%、一般調査では88%、取り組み度は、「できる限り取り組んでいる」「無理の無い範囲で取り組んでいる」を合わせた“取り組んでいる”人が、メルマガ調査では93%、一般調査では81%でした。
エネルギー消費量を削減するための取り組みについては、追加的費用を伴わないもの(*1)は、42~92%と多くの人が実行していることが分かりました。「これから取り組みたいこと」については、両調査とも自動車・家電の買い替えという答えが多く見られました。なお、「もっと取り組むために」「まわりの人に行動を勧めるために」「日本中の人が取り組むようになるために」必要なこととしては、意識改革に加え、メルマガ調査では環境税や何らかの経済的インセンティブを持たせる政策が重要との答えが多く見られました。
一方、自然エネルギーの利用を増やすための取り組みは、設備の高価さから、実施率は大変低いものであることが分かりました(*2)。市民風車やファンド、グリーン電力証書・基金など、自ら設備導入をすることなく自然エネルギー増加に貢献できる方法については、メルマガ調査では若干名が参加(*3)しているものの、一般調査回答者の間には浸透していないことも判明しました(「マンションなので何もできない」との答えが多数)。「これから取り組みたいこと」については、両調査とも太陽光発電の設置が最も多い回答でした。なお、「もっと取り組むために」「まわりの人に行動を勧めるために」「日本中の人が取り組むようになるために」必要なこととしては、両調査共通して、政府による補助金の重要性が上位に挙がりました。加えて、メルマガ調査では、設置することが得になる仕組み、経済的インセンティブが重視されており、一般調査では太陽光発電設備が安くなることが重要と多くの人が答えました。
本格的な温暖化防止に向けて、国民の多くは何らかの努力をしようと考え、実行していることが分かりました。一方で、自然エネルギーの導入などコストの高い対策については、取り組みたくても取り組めず、また情報も十分に行き届いていない現実が浮かび上がってきました。省エネルギーを進めるには環境税などの経済的インセンティブを強める政策が、自然エネルギー導入促進には設備価格の高さを補助し普及軌道に乗せるための補助金や経済的インセンティブの仕組みが重要と考えている人が多いことも分かりました。
(*1)「電気をこまめに消す」「電源プラグをコンセントから抜く」「エアコンの設定温度を夏は28℃、冬は20℃にする」「お風呂は家族続けて入るようにする」「できるだけ電車やバス、自転車、徒歩で移動する」
(*2)太陽光発電がメルマガ調査3.7%、一般調査2.3%、太陽熱給湯器がメルマガ調査6.0%、一般調査3.7%、薪・ペレットストーブがメルマガ調査4.7%、一般調査1.3%。
(*3)グリーン電力証書8名、市民風車5名、自然エネルギーファンド4名、グリーン電力基金3名。